はじめての日本酒🍶✨

これさえ知っていれば、日本酒選びもバッチリ😊

⑥ 新酒、ひやおろし とは?

 さて、今回はよく耳にする 

「新酒」「ひやおろし」についてです。

実はどちらも出荷時期による呼び名です。   

 

お酒は秋に採れた新米で仕込みますが、 

熟成させず、発酵後に絞って出荷されるのが、 

いわゆる「新酒」です。  


12月〜3月頃によく出荷され、 

まだ発泡感が残っているものもあり、 

フレッシュで荒々しい味わいです。  


酒蔵開きなどが各地で催されるのは 

この春先の季節が多いです。 

新酒を味わってもらおうという企画ですね。  


一方、春に搾った新酒に1回火入れし、

夏の間に熟成させて、秋口に出荷されるのが 

ひやおろし」です。 


夏の間に熟成しているため、そして、

火入れは搾った時1度しかしていないので、 

まろやかでフレッシュ感もあります。  


ちなみに、江戸時代に「冷や」の状態で 

卸していたお酒なので、 

ひやおろしと呼ばれているそうです。   

 

新春は「新酒」、秋は「ひやおろし」 

と覚えておきましょう。 

どちらも日本酒の美味しい季節です。   

 

ちなみにBYという表記もよく目にします。

これはBrewery Yearの略で 

お酒が作られた年です。  


日本酒の場合、7月始まりで、例えば28BYは 

平成28年度(H28.7-H29.6)に 

造られた(搾られた)お酒ということですね。  

 

さらに余談で酒蔵や酒屋にかかっている杉玉。

あれは新酒ができましたよ〜という印です。 

できたばかりのときは蒼々した緑色です。  


そして、夏を経て杉玉が茶色に変わる頃が秋。

ちょうど「ひやおろし」が美味しくなる

季節なんですね〜

 

四季の移り変わりとともに、 

それぞれ美味しい日本酒がある。 

ステキなことですね😊✨

 

⑤ 無濾過生原酒とは?

さて、前回は生酒についてお伝えしましたが 

今回はその応用版です。  


「無濾過生原酒」、何だか呪文のようで、 

難しそうですが分解して考えてみましょう。 

「無濾過」「生」「原酒」  

 

前回の酒造りの行程を思いだしてください。

  搾る→ろ過→火入れ①→貯蔵→   

  加水→火入れ②→出荷   


「無濾過」は、通常搾った後にろ過しますが 

このろ過をしないこと。 


「生」は、前回お話ししたように

火入れという加熱殺菌をしていないこと。  


「原酒」とは、通常アルコール度数を調整する

為に、水を加える(加水)のですが、

水を加えないものを原酒といいます。   


つまり、簡単に一言でいうと 

「搾りたて」ということです。 

フレッシュかつ濃厚な味を楽しめます。

 

以前お伺いした神戸北野の和食のお店では、 

あえて無濾過生原酒の色々な銘柄を 

取り揃えていました。とても美味でした😋


昔は物流も酒屋も冷蔵の設備がなく、 

品質管理が難しい為、出回りませんでしたが、 

今はこうして楽しめる素敵な時代ですね。   

 

ちなみに無濾過生原酒の言葉を 

世に広めたのはあの飛露喜の廣木酒造さん 

といわれています。  


ラベルに余白があり、色々漢字を並べて 

1番座りがよかったのが 

この言葉だったそうです。  


詳しくは山同敦子さんの「日本酒と人」 

に書かれていますので、是非ご一読を!

 

無濾過生原酒、

見つけたら是非呑んでみて下さいね🤗

 

④ 生酒とは?

これまで3回にわたり、 

米、磨き、醸造用アルコールと、 

原料の違いについてふれてきました。  


今回からは造り方による違いについて 

話していきたいと思います。

 

それでは、まず日本酒ができる工程を 

ザックリと知っておきましょう。  

本当は発酵に至るもっと細かな工程が

あるのですが、今回はあえて省略しています。


酒米を磨く→水に浸ける→蒸す→    

    発酵させる  


②こうして出来上がったお酒を     

    搾る→ろ過する→火入れ①  


③貯蔵  (夏の間じっくり熟成させます)  


④そして最後の調整です     

    水を加える→火入れ②→瓶詰め  


これで晴れて出荷されます。   

 

 

さて、ここで「火入れ」について、 

少し触れておきましょう。  


「火入れ」とは、日本酒の品質を保つために 

加熱殺菌することをいいます。 

貯蔵前と出荷前に2回加熱処理をします。  


お酒の中には、酵母菌や酵素などがあるので 

味を変える可能性があります。 

そこで加熱殺菌することで時間を止めます。   

 

さて、この火入れの回数やタイミングで 

「生酒」「生詰」「生貯蔵」と 

呼び名が変わります。  


全く火入れしないお酒を 

「生酒(なまざけ)」といいます。 

華やかな香りとフレッシュな味わいが 

特徴です。 


加熱処理(火入れ①のみ実施)後に貯蔵して、

そのまま瓶詰めして出荷するお酒を 

「生詰(なまづめ)」といいます。 

風味にフレッシュ感があります。  


生のまま貯蔵して、出荷時に加熱処理

 (火入れ②のみ実施)するものを 

「生貯蔵(なまちょぞう)」といいます。   

 

火入れをしない生酒や、生詰、生貯蔵は、

常温では酒質が安定しませんので、

必ず冷蔵保存するようにしましょう。

 

 

生酒、やっぱり美味しいですね。 

搾りたてのフレッシュ感もいいですが、 

個人的には冷蔵庫で少し寝かせて、 

まろやかさが出た頃に飲むのが大好きです。

 

③ 純米大吟醸と大吟醸の違い

日本酒の種類は沢山ありそうで、

最初はどれがいいのか、何が違うのか

戸惑ってしまいがちですね。

 

純米大吟醸大吟醸本醸造 

無濾過生原酒、生酒、 

山廃仕込み、生酛づくり、 

ひやおろし、おりがらみ、 

中取り、しずく...  

 

何だか難しそうですが、

実はわかってしまえばシンプルです。

これから順をおってお伝えしていきますね。

 


今回はまず、純米大吟醸大吟醸の違いに

ついて知っておきましょう。  

 

日本酒の主原料は、 

ラベルを見るとわかるように米と米麹です。 


この米と米麹だけで作られたのが純米酒。  

そこに醸造用アルコールが添加されると 

純米酒ではなくなります。   

 

50%以上お米を磨いて、 

米と米麹だけで作られたのが、純米大吟醸 

醸造用アルコールを添加されたのが大吟醸 

となります。(「純米」がとれます)  


同じく60%以上の磨きが吟醸酒なので、 

米と米麹だけで作られたのが純米吟醸、 

醸造用アルコールを添加されたのが吟醸

です。  


「純吟」は純米吟醸の略語で、 

米と米麹だけで作られた、 

磨き60%以下の日本酒です。 

黒龍の純吟、美味しいですよ。  


ちなみに磨き70%以下で、 

醸造用アルコールを添加したお酒を本醸造、 

添加しないお酒を純米酒といいます。   

 

なかには、日本酒は純米酒に限る、

純米酒にこだわる方もおられます。

 

では、醸造用アルコールは何の為に 

添加するのでしょうか?  


醸造用アルコールを添加すると 

よい香りがたつのと、雑味をおさえることで 

すっきりと飲みやすくなります。  


醸造用アルコールを「悪」とする方は、 

戦後の三増酒の悪しきイメージによるものが 

多いと思います。  


戦後、コメ不足の時代に、醸造用アルコールを

本来米からつくられるアルコールの2倍の 

アルコールを加えた「三倍増醸酒三増酒)」

 

たしかにかつては悪酔いする原因でしたが、

今、美味しいと評判になっているお酒は

そんなことはありません。   

 

純米酒かどうかは目安程度にして、 

まずは呑んでみて、美味しいと思える日本酒を

どんどん開拓していきましょう!

② 大吟醸とは?

日本酒をつくる際、雑味をとるために 

お米を磨きます。 

どれだけ磨いたかを専門用語で 

精米歩合(せいまいぶあい)といいます。  


この数字が小さければ小さい程、 

お米を磨いていることになります。  


ちなみに 

60%以上磨いたのが吟醸酒 

50%以上磨くと大吟醸酒 

半分以上磨けば、大吟醸ですね。   

 

以前ある方から、獺祭を買いたいんだけど 

種類がいろいろあってわからない、といった 

質問を受けたことがありました。  


獺祭の3割9分や2割3分は 

お米の磨き度合いの違いです。 

磨けば磨くほど(数字が小さいほど) 雑味がなく

スッキリした味になって 飲みやすいです。  


獺祭には磨き23、39、50の3種類を 

飲み比べできるセットが販売されているので 

味の違いを比べてみるのもいいかと思います。 

 

よく磨いた方が手間がかかるため、 

当然値段もお高くなります。 

個人的には獺祭はコスパ的にも味わいでも 

3割9分が好きです。   

 

 味と値段に大きく左右する精米歩合

 お酒のラベルに書かれているので、 

是非チェックしてみてください。

 


ちなみに鳳凰美田ブラックフェニックスは

愛山 磨き55 です✨

酒米は愛山で、精米歩合は55%なので

吟醸酒ですね。充分美味しいです😋

720ml 1,800円(税別)です。

① お米について

日本酒の味の違いを大きく左右するのは

やはり主原料のお米です。


食用のお米ではコシヒカリササニシキ

有名ですが、日本酒向きのお米で

特に覚えておきたいのは次の3つです。  


山田錦(やまだにしき) 

■愛山(あいやま)  

■雄町(おまち) 


他もいろいろありますが、 

最初のうちはあまり気にしなくていいです。

まずはこの3銘柄をおさえておきましょう。

 

山田錦」は酒米の王様。 

間違いないです。 


「雄町(おまち)」はしっかりした味わいです。 

雄町好きな人を「オマチスト」と呼びます。  


「愛山(あいやま)」は希少なお米ですが、

フルーティに仕上がり飲みやすいです。

 

とりあえず、迷ったら山田錦、 

見つけたら愛山、 

酒米の違いを楽しむなら雄町

ぐらいでOKです。  


他の酒米を使っている場合は、

へー、そんなのもあるんだ程度でいいです。

美味しいお酒に出会ったら、 

銘柄とともに覚えておきましょう。

 

まずはどんなお米でつくられているかを

チェックしてみましょう!