④ 生酒とは?
これまで3回にわたり、
米、磨き、醸造用アルコールと、
原料の違いについてふれてきました。
今回からは造り方による違いについて
話していきたいと思います。
それでは、まず日本酒ができる工程を
ザックリと知っておきましょう。
本当は発酵に至るもっと細かな工程が
あるのですが、今回はあえて省略しています。
①酒米を磨く→水に浸ける→蒸す→
発酵させる
②こうして出来上がったお酒を
搾る→ろ過する→火入れ①
③貯蔵 (夏の間じっくり熟成させます)
④そして最後の調整です
水を加える→火入れ②→瓶詰め
これで晴れて出荷されます。
さて、ここで「火入れ」について、
少し触れておきましょう。
「火入れ」とは、日本酒の品質を保つために
加熱殺菌することをいいます。
貯蔵前と出荷前に2回加熱処理をします。
味を変える可能性があります。
そこで加熱殺菌することで時間を止めます。
さて、この火入れの回数やタイミングで
「生酒」「生詰」「生貯蔵」と
呼び名が変わります。
全く火入れしないお酒を
「生酒(なまざけ)」といいます。
華やかな香りとフレッシュな味わいが
特徴です。
加熱処理(火入れ①のみ実施)後に貯蔵して、
そのまま瓶詰めして出荷するお酒を
「生詰(なまづめ)」といいます。
風味にフレッシュ感があります。
生のまま貯蔵して、出荷時に加熱処理
(火入れ②のみ実施)するものを
「生貯蔵(なまちょぞう)」といいます。
火入れをしない生酒や、生詰、生貯蔵は、
常温では酒質が安定しませんので、
必ず冷蔵保存するようにしましょう。
生酒、やっぱり美味しいですね。
搾りたてのフレッシュ感もいいですが、
個人的には冷蔵庫で少し寝かせて、
まろやかさが出た頃に飲むのが大好きです。